Express または Express with Management Tools をインストールしていて、後になって Reporting Services
や フルテキスト検索の機能が必要になった場合にどうしたらいいかという問題があります。SQL Server 2008 Express では、始めにインストールセンターの「メンテナンス」の「エディションのアップグレード」でアップグレードをするということで、追加インストールができていました。
しかし、SQL Server 2008 R2 の場合は、自分のマシンでは、同じ手順で操作するとアップグレードの完了後、以下の図のように「コントロールで Invoke または BeginInvoke を呼び出せません」というエラーになってしまいます。
そういうことで、Reporting Services 等を追加インストールすることができません。こういう場合には、サーバーを停止することができるのであれば、必要なデータベースをバックアップ後、Express を削除して Adavanced Services を新規にインストールするのが単純な解決方法です。ただし、SQL Server の削除とインストールには結構時間がかかります。サーバーを停止したくないという場合には、別のインスタンスで新規インストールするようにします。
以下は、SQL Server 2008 Express の場合に Reporting Services を追加する場合の手順のメモです。
SSRS は、SQL Server 2008 Express with Advanced Services に含まれているため、Microsoft のダウンロードセンターの SQL Server 2008 Express with Advanced Services のページからダウンロードして保存します。ファイルサイズが、32 Bit 用の SQLEXPRADV_x86_JPN.exe で 556MB、64 Bit 用の SQLEXPRADV_x64_JPN.exe で 603.4 MB あるので、ダウンロードには時間がかかります。
エディションのアップグレードをしてやらないと、インストール済のインスタンスに SSRS を追加することができないので、最初にアップグレードの処理をします
2-1.ダウンロードした SQL Server 2008 Express with Advanced Services を起動します。以下のメッセージが表示されますが、プログラムを実行するをクリックします。以降も何度かこのメッセージが表示されますがインストール中は無視をして、インストールが終了後 SP1 を適用するようにします。
2-2.SQL Server インストールセンターが立ち上がります。左メニューでメンテナンスをクリックします。
2-3.「エディションのアップグレード」をクリックします。
2-4.セットアップサポートルールが起動して、エラーがなければ下のような画面が表示されます。(参考のため、詳細の表示にしています。以下同じ)「OK」ボタンをクリックします。
2-5.エディションのアップグレードの処理が始まります。エラーがなければ、「次へ」をクリックします。
2-6.「次へ」をクリックします。
2-7.使用許諾契約書に同意するのチェックをオンにして、「次へ」をクリックします。
2-8.インスタンスは、SQLEXPRESS が自動で表示されるので、表示を確認して「次へ」をクリックします。
2-9.アップグレードの検証の処理がおこなわれます。失敗がなければ「次へ」をクリックします。
2-10.アップグレードの準備が完了します。「アップグレード」をクリックします。
2-11.アップグレードの処理が完了すると以下の画面が表示されます。
3.機能の追加
左パネルの「インストール」を選択し、「SQL Server の新規スタンドアロンインストールまたは既存のインストールへの機能の追加」を選択します。
「インストールの種類」の画面で、「既存の SQL Server 2008 インスタンスに機能を追加する」を選択します。次の「機能の選択」の画面では、「Reporting Services」にチェックをしてインストールするようにします。また、必要であれば、「フルテキスト検索」、「Business Intelligence Development Studio」(Visual studio 環境でレポートを作成するために使用するツール)、「Microsoft Synk Framework」等についてもインストールするようにします。
「サーバーの構成」の画面で、「SQL Server Reporting Services」のサービスのアカウントは、NETWORK SERVICE で特に支障はありません。
「Reporting Services の構成」の画面では、「ネイティブモードの既存の構成をインストールする。」を選択します。ただし、環境によっては、選択ができない場合があるので、その場合は、「レポートサーバーを構成せずにインストールする。」を選択して、後で構成をおこないます。
以上で、SSRS のインストールは完了ですが、SP1 にアップグレードしておきます。ファイルは、Microsoft のダウンロード センターから SQL Server 2008 Service Pack 1 をダウンロードします。
以上で Report Services のインストールは完了ですが、レポートサーバーを利用するためには最初に設定をする必要があります。設定の手順につては、レポートサーバーの設定にメモをしました。