2012 Express には、以下の5つのエディションがあり、2008 Express のエディションと比較すると LocalDB が追加されてエディションが1つ増加しています。
2012 Express では、Windows XP 及び Windows Server 2003 がサポートされなくなっています。また、データベースエンジンには大きな変更はありませんが、SSMSE はダウンロードファイルのサイズが640MB余りと巨大になっています。SSMSE は、クエリーをソリューションとして管理できるなど確かに便利になっています。Express エディションを利用した方がいいというのは、サーバーには Express エディションでデーターベースエンジンのみをインストールして、SSMSE は管理用のPCにのみインストールするという場合です。Express Edition の対応機種、機能制限等については、SQL Server Express を活用しようにメモをしてあります。
以下は、Express エディションをインストールする場合のメモです。2012 Express では、必要になれば Advanced Services や SSMSE を簡単に機能追加できるので、どのエディションがいいのか迷うときには Express をインストールして、必要になればその時に必要な機能を追加するということで対応できると思います。
1.Express のダウンロード
まず、SQL Server 2012 Express を Microsoft の ダウンロードのページから、OSが64bitの場合は、JPN\x64\SQLEXPR_x64_JPN.exe を、OSが32bitの場合は、JPN\x86\SQLEXPR32_x86_JPN.exe をダウンロードします。今回のケースでは、SQL Server の設定に必要な SQL Server 2012 Management Studio Express (SSMSE) は、管理用のPCにインストールしたものを利用することとします。
Windows 7 では、SP1に、Windows Vista では、SP2 に更新しておくとともに、Windows Vista の場合は、 .NET Framework 3.5 SP1 又は .NET Framework 4、 Windows インストーラ 4.5、 Windows PowerShell 2.0(ダウンロード Vista 32bit Vista 64bit) を事前にインストールしておきます。なお、Management Studio Express、Express with Tools、Express with Advanced Services をインストールする場合は、 .NET Framework 3.5 SP1 と .NET Framework 4 の双方をインストールしておく必要があります。
2.インストールセンターの起動
インストーラを起動して、インストールセンターを立ち上げます。以下の図のように「インストール」フォルダーが選択されて表示されるので、「新規インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します。」を選択します。
3.ライセンス条項
セットアップサポートルールが表示されますが、エラーがなければ自動的にライセンス条項の画面に移動します。エラーがあればあれば修正して再実行します。ライセンス条項が表示されるので、「ライセンス条項に同意する」にチェックして「次へ」をクリックします。
4.次に、セットアップサポートルールの画面が表示されますが、エラーがなければ、「機能の選択」の画面に自動的に移動します。
9.エラーリポート
エラーリポートが表示されます。「次へ」をクリックすると、インストールが始まります。
10.インストールの完了
インストールが完了すると以下のような画面が表示されます。この時点で、SQL Server のデータベースは動作していますが、リモート接続のためには、SQL Server 構成マネージャを使ってTCP/IP接続を有効にする必要があります。
15. ホスト名
SQL Server Management Studio で接続する時のサーバー名は、「既定のインスタンス」の場合は、サーバー名のみになります。「名前付きインスタンス」の場合は、サーバー名\インスタンス名となります。例えば、インスタンス名がデフォルトのインスタンス名である SQLExpress の場合 servername\SQLExpress となります。もちろんIPアドレスで、192.168.0.3\SQLExpress のように接続することもできます。192.168.0.3\SQLExpress で接続できない場合、ポート番号を指定して 192.168.0.3\SQLExpress,1433 で接続するとうまく接続できる場合があります。
16.接続テスト
クライアントのSSMSを使って接続のテストをします。もし、接続がタイムアウトする場合は、以下の図のようにサーバーのコマンドプロンプトを立ち上げて、netstat -a を実行すれば、ある程度原因がわかります。プロトコルがTCP ローカルアドレス 0.0.0.0:1433 状態 LISTENING の接続が表示されるのであれば、SQL Server 2012 Express のTCP/IP は有効になっていますが、表示されない場合は、TCP/IP が有効になっていないということがわかります。
接続は一旦はできるけど拒否される場合は、ログを確認してください。ログは、SSMSE をインストールしている場合は、下の図のようにオブジェクト エクスプローラーの一番下にあるので簡単に確認できます。SSMSE をインストールしていない場合には、接続できるまでは、SSMSE を使って確認できないので、直接 Log ファイルを確認します。Log ファイルは、SQL Server の Log フォルダーにあり、テキストエディタで開くことができます。既定のインストールでは、「既定のインスタンス」を選択した場合は、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL11.MSSQLSERVER\MSSQL\Log、「名前付きのインスタンス」を選択した場合は、C:\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL11.SQLEXPRESS\MSSQL\Logのフォルダーになります。
17.データベース、ログインアカウントの作成
SQL Server Management Studio Express (SSMS) を使用して、データベース及びログインアカウントを作成する手順は、SQL Server 2008 Express の設定にメモをしています。