Windows VPS の比較

Windows VPS では、リモートデスクトップを使えば iPhone や Android の携帯端末からどこにいても Windows アプリケーションを使うことができます。デスクトップアプリケーションでは圧倒的な強みを持っている Windows の特徴を生かした利用法です。特に、FX(外国為替証拠金取引)ユーザーに人気のようで、VPS に MetaTrader4 等のFX自動売買用ソフトをおいて 24時間の自動取引をしているようです。

ライセンスに注意

上に書いたように、Windows VPS は、Windows のソフトがそのまま動作するので便利ですが、ライセンスに注意が必要です。
リモートデスクトップの利用については、サーバーの管理目的であれば、最大で同時2セッションまで無償で利用できます。しかし、それ以外の場合は、RDS CAL が必要になります。RDS ユーザー CAL でソフトウェア アシュアランスをアクティブにしているボリューム ライセンスのユーザーであれば無償で使えるようですが、そのようなユーザーは例外なので普通は、RDS CAL をサービス プロバイダーから購入するようになります。例えば、さくらの VPS であれば、月額540円です。
また、MS Office のパッケージソフトは、Windows Server にはインストールできません。こちらも、必要であれば普通はサービス プロバイダーからライセンスを購入し、使用する人数分のライセンスが必要です。最近は iPhone や Android でも MS Office が動作するので、そちらを使う方が多いと思います。

低価格 Linux VPS を使ってみませんか?

.NET Core 1.0 が公開されたことにより、公式に .NET は、クロス プラットフォーム対応になりました。新たに .NET でアプリケーションを作成する場合は、.NET Core で構築することを検討したらいいと思います。Linux VPS であれば、Windows VPS の半額ぐらいの利用料金で使えるので、スタートアップの場合はメリットが大きいです。

低価格 Windows VPS の比較

低価格 Windows VPS の一覧表を作成してみました。メモリ500MBのものはデータベースソフトをインストールするとメモリオーバーになってしまうので除外しました。それと参考までに、クラウドサービスの さくらのクラウド、Microsoft Azure、Amazon EC2 も表に加えてみました。一覧にある VPS では、全て Administrator 権限が提供されるので、サーバーを自分の好みに設定することができます。

クラウドサービスを利用するか、普通のVPS を利用するかは、 Microsoft Azure や Amazon EC2 の場合には、多くの機能を利用することができます。例えば、臨時的にアクセスが多くなるときにはその時だけインスタンスを増やしたり上位のものにすることができます。また、世界中のユーザーに近い場所でコンテンツをキャッシュできる CDN の機能を利用できます。しかし、そういう機能を使わない場合には、普通の VPS で十分だと思います。

CPU に関しては、一覧にある低価格 VPS では、すべてフェアシェア(各ユーザーにリソースを均等に割り振った上で、遊休分があればそれを必要なユーザーに割り当てる仕組)を採用していると思われます。Microsoft Azure XS、Amazon EC2 の t2.micro, t2.small も基本的には同じ方式を採用しており、効率よくCPUを利用することができます。

プロバイダCPUメモリディスク容量初期費用月額料金年契約の
月額料金
ウィンサーバー VPS Light+ 3コア 1GB 120GB 1,080 1,995 1,779
さくらの VPS
for Windows Server
2コア 1GB 50GB 3,240 2,164 1,980
WEBKEEPERS WV-01 フェアシェア 1GB 60GB 0 1,180 1,080
WILL@NET VZW-11 フェアシェア  1GB  50GB  2,160  2,684  1,604
さくらのクラウド 1コア 1GB 100GB 0 2,808 2,808
Microsoft Azure Basic A0 共有 0.75GB 20GB 0 1,900* 1,900*
Amazon EC2 t2.micro 1vCPU 1GB 50GB 0 2,950* 2,250*
Amazon EC2 t2.small 1vCPU 2GB 60GB 0 5,050* 3,850*

* Microsoft Azure、Amazon EC2 では、データ転送量等(発信のデータ転送量は月10GB、1$を105円として計算)の課金があるので概算です。また、消費税を含んだ計算にしています。

※ VPS は、一台のサーバ上で仮想サーバを何台か動作させているので、各ユーザは独立した環境を持ち、それぞれの環境内でルート権限を利用する事が可能です。専用サーバーと比較すると価格は安価になりますが共有している分だけ処理能力は低くなります。しかし、中小規模の Web サーバーだとその程度の能力で十分な場合がほとんどだし、もしそれで能力が不足した場合は上位のプランにアップグレードしたり複数台を利用することにより対応できます。