オンラインプログラミング教室を始めた理由

新型コロナで、それぞれの国の弱点が見えてきました。日本の弱点は、IT化が遅れていることです。発注や報告をファックスや電話でやっているところが多いですね。10万円給付のオンライン申請にも問題があることわかり、給付に時間がかかっています。

日本がIT化をどう進めていけばいいのかについては、Stack Overflow Survey 2019 の結果にヒントがあります。

開発者がコードを最初に書いた年齢は、問 Writing That First Line of Code によると、以下のようになっていて平均年齢は約15歳です。中高生の時からコードを書いていた人が多いです。

Writing That First Line of Code

次に、正規の教育以外でどういう教育を受けたかについては、問 Other Types of Education によると、以下のようになっています。ソフトウェア開発は、進歩が非常に速い分野なので常に勉強をする必要があります。そのため、85.5% の開発者は、独学をしています。また、60.1% の開発者は、オンラインコースで学習をしています。

Other Types of Education

そして、本当に重要なことは、問Coding as a Hobby にあります。開発者の 80.2% は、趣味でコードを書いています。開発者は、プログラミングをすることが好きなのです。

Coding as a Hobby

日本のIT業界には、プログラミングが好きでない人が結構多いです。プログラミンが好きな人が増えれば、レベルは必ず上がります。中高生の時代にプログラミングの体験をしてもらって面白いと思ってもらうことです。独学ができる環境はあるし、就職口はいくらでもあるので、好きであれば自分で何とかできます。

割と簡単に実現できそうに思うかもしれませんが、PythonやJavaScriptを使って楽しくプログラミングができるようになるというのには、結構高いハードルがあります。使いこなせないと楽しくないのですが、それが難しいのです。優秀なソフトウェア開発者の給料が高いというのは、誰にでも道は開かれているのですが、使いこなせるところまでは行かずに途中で挫折してしまう人が多いためです。

初心者のハードルを下げるための方法の1つは、入門時にはビジュアルプログラミング言語を使うことです。ハーバード大学等アメリカの大学では、プログラミングの入門コースの最初の学習ではScratchを使用することが多くなってきています。実際、ビジュアルプログラミング言語の場合には、夢中になってプログラミングをする子どもたちが多くいます。

入門にビジュアルプログラミング言語を使うことで最初のハードルは低くなりますが、テキストベースのプログラミング言語を最初に使う時のハードルが、まだ残っています。この課題は簡単には解消できないと思っていますが、当教室では、受講者にできるだけのサポートをして、より多くの受講者がプログラミングを楽しめるようにしていきたいと考えています。