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カテゴリー: サイト制作

CMS の日本でのシェアは WordPress が一人勝ちになっている件

2012年11月18日

CMS のシェアについて調べてました。W3Techs によると、世界のシェアは、2012年11月現在で WordPress 54.8%、Joomla 8.8%、Drupal 7.1% の順であす。日本のシェアについてのデータは、見あたらなかったので、シェアとしては正確ではないかもしれませんが傾向はわかるので Google トレンドで見てみることにしました。以下が、すべての国と日本の2004年からの人気度の推移です。

すべての国

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日本

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すべての国で見ると、日本と同様にWordPress が一番人気です。Joomla は使いやすさやプラグインの豊富さで過去には一番人気でしたが、WordPress との競争に敗れて現在は人気度を落としています。一方、Drupal については、カスタマイズが容易で大規模なシステムを構築することができることから開発者に人気があり、人気度では WordPress や Joomla ほどは上昇はしませんでしたが、安定した人気があります。

日本をすべての国と比較してみると、XOOPS と Movable Type という過去に人気があった CMS の人気がかなり最近まで続いたこと、現在では、WordPress の一人勝ちで、それ以外に人気のある CMS が存在しないことの二点が大きな特徴になっています。XOOPS や Movable Type はカスタマイズのとても難しい CMS なので、かっては一生懸命カスタマイズに努力していたプログラマーやデザイナーが多数いたはずです。彼(彼女)らは、今どうしているのでしょうか。一部は WordPress に移行したと思うのですが、本来なら一部は大規模なシステムが作れてカスタマイズのしやすい Drupal に移行していてもいいように思うのですが、Drupal は全く人気がない状態です。アメリカ、イギリス、ドイツ等をどの国をみても少なくとも10ぐらいの人気度はあるのですが日本だけは2なのです。

CMS の数はやたらに多いのですべては試していませんが、日本で人気度2位のCMSは、どうやら Jimdo のようです。確かに、Web サイトには記事を WordPress のように時系列で管理するのではなく、Jimdo のように構造的に管理した方がいいものがあります。また、日本のパートナーが KDDI Web Communications なので日本語のサポートがしっかりしているという面もあるでしょう。あと、CMS ではありませんがホームページビルダーも依然としてそれなりの人気があります。

しかし、Jimdo もホームページビルダーも簡易に Web ページを作りたいという人向けの CMS です。W3Techs では、下の図のように市場での位置というデータも公表していますが、Drupal は、比較的規模の大きなサイトで使われています。世界での Drupal の市場位置には当然日本でも需要があるはずだと思うので、日本ではどうしているのだろうかという疑問がわきます。日本の企業はIE6 を使い続けているところが多いので、CMS も昔のものを使い続けているということが考えられます。他には、商用の CMS を使っているとか、無理矢理 WordPress を使っているとかいうことが考えられます。

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それでは、Drupal 又はそれに代わる構造型でカスタマイズが容易な CMS が、日本で一定のシェアを取れるかどうかですが、そもそも日本人は人の真似をすることが多いので、特定のものにシェアが偏りやすい傾向があるのですが、その上に日本語の壁があり日本語の情報がある程度はないといけないという厳しさがあります。

Umbraco も、Drupal の代用になるカスタマイズが容易で大規模なサイトを構築できる CMS です。それでは、Umbraco が日本で離陸できるかといわれると相当困難だといわざるを得ないと思います。WordPress のように日本語で簡単に情報が得られる状態にするのは不可能に近いと思っています。ただ、Umbraco や Drupal のようなタイプの CMS が殆ど使われていない現状もかなり異常な状態であると思っています。それに、Umbraco は、使ってみて気に入っている CMS なので、これからも可能な範囲で長期的にサポートしていこうと思っています。

Umbraco 4.10.0 が公開されました

2012年11月9日

Umbraco 4.10.0 がついに公開されました。Umbraco 4.10 では ASP.NET MVC テクノロジーが導入され、WebForms と MVC のハイブリッドになりました。そのため、従来からの XSLT やユーザーコントロールがそのまま継続して利用でき、軽快な動作はそのままで、その上に、ASP.NET MVC の機能も利用できるという素晴らしいCMSになりました。

ASP.NET MVC の機能のうち、4.10.0 でインプリメントされなかった機能は、以下の機能で 4.11.0 で利用できるようになります。

  • 部分ビュー(Partial View)マクロ
  • 子アクション(Child Action)マクロ
  • プレビュー機能

ASP.NET MVC の機能についてのマニュアルは、Our Umbraco の ドキュメントの Working with MVC in Umbraco にありますが、それに対応する日本語版を Umbraco MVC について に作成しました。一部作成中のページもありますが、ほぼ網羅しています。わかりにくい点がありましたら、気軽に修正していただけたらと思います。

Umbraco のロードマップを見ると、6.0.0で追加される予定の New Public API は、既に完了済みになっているので、今後は、スムーズにバージョンアップができていくと思われます。現在のコアチームのメンバーは Shannon を筆頭に本当に優秀で、将来が期待ができると思っています。ダブルバイト文字のURLが使えないという問題も Stéphane がすぐに修正してくれました。

Umbraco 4.10 で MVC を始めよう

2012年10月30日

Umbraco 4.10.0 Beta が公開されています。4.10 の新機能のメインは、MVCがサポートされることです。Umbraco 4.9 までは、小規模な機能拡張であれば、Razor を使ってテンプレートにコードを書くことでスマートに機能拡張を行うことができました。しかし、本格的に機能拡張しようと思えば、UserControl を利用する必要がありました。Umbraco 自体が ASP.NET MVC とよく似た機能を実現させていて、なぜ Umbraco を使うのかという問いに対して、Html + CSS + Javascript でサイトを自由にデザインできるからだと答える人は非常に多いと思われます。それなのに、Html 、CSS 、Javascript が使いづらいユーザーコントロールでしか機能拡張ができないというのは非常に残念なことでした。

4.10 では、MVC がサポートされたことにより Razor をテンプレートの中で自由に利用できるようになり、Patial Views も利用することもできます。MVC とのハイブリッド・アプリケーションにした場合には、@Html.Action、@Html.RendarAction を利用することができるようになったので、Umbraco の Razor から MVC 側のアクションを呼び出し、その結果を ビューに描画することも簡単にできるようになりました。なお、@Html.Action、@Html.RendarAction を使用するためには MVC 側のルーティングを設定しておく必要があります。設定については Umbraco 4 MVC でのルーティングの追加 にメモしています。

このようなことから、Umbraco では、Razor や ASP.NET MVC についての経験があれば容易に機能拡張をすることができます。また、Razor や ASP.NET MVC が初めての場合であっても、Razor や ASP.NET MVC を学ぶということは 広くソフトウェア開発で利用できる技術を学ぶということです。他の CMS のように、機能拡張をするためには、その CMS の独自部分をいろいろと学ばなければいけないというのと比較すれば、はるかに将来のために効率的な開発作業になります。WordPress 等の CMS の機能に満足していない場合には、ぜひ Umbraco を試してみてください。Umbraco のインストール・設定等については、Wiki の Umbraco MVC について をご覧ください。

Umbraco と ASP.NET MVC のハイブリッド・アプリケーション

2012年10月13日

CMS を使用していてCMS に独自の機能を追加したいと思ったり、ASP.NET MVC のアプリケーションに CMS の機能を追加したいと思ったことはありませんか。それを簡単に実現できるのが、Umbraco と ASP.NET MVC のハイブリッド・アプリケーションです。ASP.NET WebForms と ASP.NET MVC は、同じ ASP.NET の上にあるフレームワークであり、あまり知られていませんが、WebForm と MVC を一つのアプリケーションで利用することができます。すなわち、One ASP.NET なのです。

そういうことなので、現行バージョンである Umbraco 4.9 でも、ハイブリッド・アプリケーションを作成することができます。詳しくは、One ASP.NET にメモをしました。Umbraco の場合にうれしいのは、Umbraco API を利用すれば、MVC 側から Umbraco のデータが利用可能だし、Umbraco 側からも MVC のビューを表示できるということです。

Umbraco 4.10 では、Umraco 自身が MVC への対応機能を持つようになります。その後も、Umbraco 4.11 では、Child Action Macrosや Partial view macros の導入、Umbraco 6.0 では、New Public API の導入が予定されています。CMS を機能拡張をしたい場合には、本当にうれしい機能です。今後、これらの情報は、Wiki の Umbraco MVC について の方に記載していきたいと思っています。誰でも編集することができますので、Umbraco に興味がある人は、協力をお願いします。

Umbraco 4.9.0 が公開されています

2012年9月14日

Umbraco 4.9.0 が公開され、CodePlex の Umbraco のダウンロードのページからダウンロードできます。バージョンアップのメインは、メディアの編集画面の強化です。今回のバージョンアップは、Umbraco 5 が開発中止になって2回目ですが、エンドユーザーが利用する編集画面の改善は本当に久しぶりのことで、Umbraco 5 の開発でアーキテクチャー中心になっていたUmbraco が昔の姿を取り戻しつつあると感じました。

バージョンアップの具体的な内容では、まず、メディアの画面で、画像やファイルのアップロードで、下の図のようにドラッグ&ドロップでファイルを操作できるようになりました。HTML 5 の機能を使っているそうで、WordPress や Picasa とほぼ同じ操作で画像をアップロードできるようになっています。

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次に、リッチテキストエディターの編集画面に、メディアボタンが追加されました。メディアボタンをクリックすると、下の図のようなダイアログが表示されますが、Yutube や Flicker のように oEmbed に対応していれば、映像や画像の Url を入力するだけで、コンテンツに挿入することができるので便利です。Picasa も oEmbed に対応しているとなっていたのでテストしてみましたが、Preview に Not Supported と表示されてだめなようです。もちろん Picasa の場合には、メディアボタンを使わずにイメージボタンを使えばいいので問題ないです。

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メディアボタンは、4.9をアップグレードでインストールした場合には、Rich Text Editor の datatype の設定でメディアボタンをオンにして、umbracoSettings.config で TidyEditorContent を false に設定する必要があります。Rich Text Editor の datatype の設定については、Umbraco で Web サイトを制作 その2に少し詳しくメモをしてありますので参考にしてください。なお、クリーンインストールした場合にも、Rich Text Editor の datatype の設定画面では、編集画面の幅やスタイルシートの関連づけができます。その設定をしていない場合は、Umbraco で Web サイトを制作 その2を参考にしてHTML編集画面を自分の好みの設定にするようにしてください。

メディア関係の操作をテストしていて、すぐに気がついたのは、日本語リソースファイルを修正しないといけないということでした。できればこの週末に修正をしたいと思っています。

次回のバージョンアップである Umbraco 4.10 以降、MVC のサポートや New Public API のリリースが予定されています。Umbraco をベースとしてシステムを開発する場合に役立つ機能が整備されることになるので、今後の Umbraco については期待したいと思っています。