Windows 8 RP が公開されたので、インストールしてネットワーク機能を調べてみました。
Windows 7 では、同時利用可能なセッション数(同時接続可能なユーザー数)が最大20セッション(ユーザー)に緩和されました。Windows 8 でどうなっているか?ということで、まず使用許諾契約書があるかどうかDVDの中を探してみたのですが見つかりませんでした。コマンドプロンプトで net config server コマンドをたたいて調べたところ、Windows 7 と同じく「最大ユーザー数 20」となっていました。家庭やスモールオフィスでネットワーク接続される機器が増加している現状からすれば、Windows 7 での緩和は、Windows 8 でも継続されるものと考えられます。
次に、IIS をインストールしてみました。Windows 8 RP 付属の IIS のバージョンは、Windows 7 の IIS 7.5 から IIS 8.0 になってバージョンがあがっていました。機能面を見てみると、デスクトップ版付属のIIS 8 の機能制限については、資料を探してみたのですが、まだ見つかっていません。正確な所はわかりませんが、触っている限りでは、IIS 7.5 と特に変更はないように感じています。
次に、機能面をみてみると、左の図のように、「Windows の機能の有効化または無効化」の画面では、ASP.NET 3.5 と 4.5 の双方に対応しているのがわかります。それ以外に、3つの機能が増加しています。アプリケーション開発機能の「Application Initialization」と「WebSocket プロトコル」、セキュリティの「SSL 証明書の集中サポート」です。
Application Initialization の機能というのは、長時間アクセスのない Web アプリケーションにアクセスすると表示がなかなかされずにいらいらしたとう経験があると思います。Web アプリケーションの起動にはかなりの時間がかかるので、その初期化中については別の画面を表示させて初期化中であるということをユーザーに伝えることによりユーザー エクスペリエンスを改善しようとするものです。
WebSocket は、もともとはHTML5仕様の一部として策定が進められていたもので、サーバーとブラウザーの間で双方向通信を実現するための技術です。現在は、HTML5とは独立した仕様に切り離され規格の制定作業が進められており、プロトコル仕様は「RFC 6455」のproposed standard となっています。現在広く使われている類似の技術である Ajax と比較すると、WebSocket は、最初から双方向通信を前提として設計されているため、シンプルで効率よく双方向通信を行うことが可能なため、今後の Web アプリケーション開発において欠かせない機能になると思われます。WebSocket は、時間ができたら是非使って見たいと思っています。