Webアプリを創る

Umbrco 5 RC1 を使ってみる

2012年1月5日

Umbraco 5 RC1 が12月22日に公開されたので、使ってみました。使い勝手は、Umbraco 4.7 とほぼ同じになっており、RC1になったということが実感できます。Umbraco 5 は、ASP.NET MVC を採用してプログラムコードを一から作り直していますが、もともとASP.NET のアプリケーションではあるけれど、HTMLを自由に扱うことができるCMSだったので、ASP.NET MVC との相性はいいと思います。マクロは、Razor を使った Partial View と ASP.NET MVC の機能をフルに活用できる Child Action の2種類に変更されていますが、個人的にはかなり使いやすくなったと感じています。マクロについては、後日Web ページ本体の方にメモをしたいと思っています。

RC1 は、まだキャッシュが効いていないのでUmbraco 4 と比較すると処理速度はかなり遅いという状況ですが、今月は処理速度の改善に力を入れるそうなので期待したいと思っています(RC3 では改善されて問題ではなくなっています。2012/1/29追加)。また、Content を作成するときに日本語名を使用すると、「UrlName cannot be empty」というエラーが発生します。マルチバイト文字の関係ではバグはやむを得ないと思うので、バグを見つけたら、Umbraco 5 用の issue tracker ができているのでそこに登録するようにしましょう。

以下に、Umbraco 5 RC1 のインストール方法を簡単にメモしておきます。Umbraco 5 RC1 は、RC 版なので当然のことですが、Web Platform Instaler ( Web PI ) のギャラリーには登録されていません。しかし、WebMatrix を使って簡単にインストールすることができます。

まず、WebMarix、.NET Framework 4、ASP.NET MVC 3 をインストールしておきます。これらは、Web Platform Instaler を使ってインストールすることができるし、以下のリンクからファイルをダウンロードしてインストールすることもできます。
WebMarix.NET Framework4ASP.NET MVC 3

WebMatrix 等の準備ができたら、Codeplex の Umbraco のダウンロードのページから、Umbraco 5 RC1 Web Application をダウンロードします。 ダウンロードできたらそのファイルを解凍して適当なフォルダーに配置します。もし、決まった場所がなければ、WebMatrix の標準のフォルダーである C:\ユーザー\ユーザー名\マイ ドキュメント\My Web Sites 以下にフォルダーを作って配置します。

次に、WebMatrix を起動します。下の図のようにクイック スタートの画面が表示される場合は、一番右側にある「フォルダーからサイトを作成する」をクリックします。 クイック スタートの画面を表示しないように設定している場合は、左上のスタートメニューから、「新しいサイト」->「フォルダーからサイトを作成する」を選択してください。
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すると以下の図のように、フォルダーの選択画面が表示されるので、Umbraco のファイルを解凍して配置したフォルダーを選択して、「フォルダーの選択」ボタンをクリックしてください。
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すると、以下のような WebMatrix の画面が表示されますが、もうこれでサイトは作成されています。
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左下の「サイト」をクリックすると、下の図のようにURL が表示されるので、サイトをブラウザーで表示することができます。
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ブラウザーでサイトにアクセスすると以下のように Umbraco のインストール画面が表示されます。上部か中央の install のリンクをクリックするとインストールが開始されます。インストール画面については、特に迷うようなところはないと思います。
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Database の選択画面では、下の図のように SQL CE 4 を選択すると簡単にインストールすることができます。
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ExpressWeb が WebMatrix からファイルをアップロードするだけで1,000円ゲット!! というキャンペーンをしているので、WebMatrix から Umbraco をアップロードしてみました。まず、Umbraco は、ASP.NET 4 でしか動作しないので、Umbraco をアップロードしようとする Webサイトプロパティの「エクステンション」でASP.NET を 「4.0(統合モード)」に設定しておきます。
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「管理」タブを選択して、リモート管理を有効にしてやります。
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次に、WebMatrix の方で発行の設定をおこないます。リモート管理が有効になると「管理」タブの画面から設定ファイルをダウンロードすることもできるし、設定ファイルを使わなくても下の画面を見ていただければ容易に設定ができると思います。
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実際にアップロードしてみると、Umbraco 5 RC1 は、残念なことに初期設定済みにもかかわらず、再度インストール画面が表示されてインストール動作が再開されてしまいます。Umbraco 5 RC3 では、問題なく動作します。(2012/1/29修正)。Umbraco 4.7.1だと問題なく動作するので、Umbraco に慣れていないという場合には、Umbraco 4.7.1 で試してみるのがいいようです。

今回の作業のアップロード先は、以下のとおりで、当分の間公開しておきます。back office の画面はパスワードで保護しているので見ることはできませんが参考にしてください。

Umbraco 5 RTM http://umb.pp22.net/

Umbraco 4.7.1 http://sub.pp22.net/

SQL Server 2012 Express RC0 を使ってみました

2011年11月27日

SQL Server 2012 の Release Candidate 0 が 11月18日に公開されたので、2012 Express RC0 を使って見ました。SQL Server 2012 の売りは、プライマリーサーバーがダウンした時にセカンダリーサーバーに数秒で切り替わる機能が簡単に設定できる「AlwaysOn」、データを統合して見える化をする「BI 機能」というところですが、Express ではサポートされていない機能です。Express のエディションでは、開発用に適した LocalDB が追加されています。LocalDB は、ユーザーモードで動作し Express のプログラミング機能をすべて備えている簡易版です。SQL Server 2012 では、Windows XP と Windows Server 2003 がサポート対象外となっていて、時代の移り変わりを感じます。

2012 Express RC0 を実際に使って見ると、以前のバージョンと違ってインストーラーは安定しています。例えば、2008 R2 では Express エディションをインストールした場合に、Express エディションでインストールしたインスタンスには Advanced Services をインストールできなかったのですが、2012 Express RC0 では、機能の追加ができるようになっています。データベースエンジンについても、ほとんど変更はありませんが、自分が使った範囲ですが安定しており、T-SQL に新しく追加された関数は、Express でも利用できるので、正式版が公開されれば早く使おうと思っています。2012 Express RC0 の Express エディションのインストールのメモを作成してみましたが、インストールについては、基本的には、2008 R2 Express と全く同じです。

Umbraco 4.7.1 が公開されています

2011年9月26日

Umbraco 4.7.1 が公開され、CodePlex のページからダウンロードできるようになっています。今回のバージョンアップは、4.7.0 のバグフィクス版で、バージョンアップの主な内容としては、処理速度の向上と Razor の機能追加です。処理速度に向上に関しては、SQL CE 4 に関する処理が大幅に改善されたそうです。Web Platform Installer (Web PI)を使用して、データベースに SQL CE 4 を選択してインストールを試したところ、以前よりスムーズになったような気がしました。なお、Web Platform Web PIのアプリケーションの方にはまだ登録されていませんが、しばらくしたら登録されると思います(9月26日登録済)。Razor の機能追加については、Umbraco Blog の Umbraco Razor Feature Walkthrough–Part 6 以降に詳細があります。

Umbraco 4.7.0 からのアップグレードは、旧のファイルをバックアップ後、/bin /umbraco /umbraco_client の3つのフォルダーの内容にコピーして、もしパッケージをインストールしてバックオフィスを拡張している場合には /umbraco/config/create/ui.xml を旧のものに戻しておきます。そうして、Web サイトにアクセスすると Umbraco のインストール画面が起動するので、その画面にしたがって操作するだけなので、短時間の作業で完了すると思います。多くのバグがフィックスされているので、アップグレードしておくのがいいと思います。

日本語への翻訳について

2011年8月6日

MSDN マガジンの7月号では一部が機械翻訳になっています。そのことに関して、かずきのblogでは、超残念だという感想を述べています。私自身は、機械翻訳になることは残念だとは思うけど、技術資料については、そろそろ日本語訳がなくてもいいのではないかと思うようになっているので、機械翻訳でもいいのかなと思っています。

なぜかというと、技術者としては、英語というものは嫌でも使わざるを得ない状況になっていると思っています。技術的なことで行き詰まったときには、原文のマニュアルを読んだり、英語で検索して解決方法を探してこないとどうしようもない状況です。それであれば、翻訳に手間をかけるのもどうかなと思っています。

現時点では、英語から日本語へ機械翻訳した文章は読めたものではありません。しかし、翻訳のための時間やコストを削減しようと思えば機械翻訳というのは避けられないと思っています。時々、フランス語やスペイン語を機械翻訳で英語にして読んでいますが、機械翻訳も案外使い物になるレベルになっているように思います。Microsoft には、翻訳の手間を省いた分を、日本語の機械翻訳の精度向上のために使ってほしいと思います。まあ、Microsoft にいうより、日本人自ら、カタカナばかりになってきた日本語をどうするのか、効率化をどうやって図っていくのか、欧米語とは相違点の多い日本語の機械翻訳をどう改善していくのかを考えていかないといけないのではないかと思っています。

Google Page Speed Service は WebPagetest で効果を測定

2011年7月30日

Googleで、Web ページの読み込みを自動的に高速化できるオンラインサービスである Page Speed Service が利用できるようになっています。Page Speed Service を利用すると、どの程度高速化できるかについては、以前に紹介した WebPagetest を利用して測定することができるようになっています。

このサイトを使ってテストすると、以下の図のようになりました。このサイトでは、Google Page Speed を使って既に高速化を行っているので、効果はないという結果になっています。このサイトも高速化によってかなり早くなったので、高速化の処理をしていなければ、Page Speed Service を利用するとかなりの効果はあると思われます。

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Page Speed Service は、現時点では限定サービスで無料ですが、将来的には有料になるが競争力のある価格にするそうです。Amazon の CloudFront と同じようにキャッシュサーバを世界に設置して、それぞれの場所で、Web ページをキャッシュし、Amazon にはない自動的に高速化してくれる機能をつけて、それが安価であれば、使ってみたいサービスになると思います。