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カテゴリー: クラウド・サーバー

2011年は IPv6 元年 – IPv4 のアドレス枯渇について

2010年10月23日

今週、IPv4アドレスのIANAの在庫が5%を切ったというニュースが流れたので、IPv4 のアドレス枯渇の問題を少し調べてみました。IPv4 アドレスについては、IANA が IPv4アドレス空間の全体を256個に分割して、分割した一つを「/8ブロック」と称して(1つのブロックで約 1,677万アドレス)管理しており、各地域インターネットレジストリ (RIR)で不足になれば払い出しをしています。最近の払い出しの状況は、以下のようになっており、アジア・太平洋地域を管轄する APNIC への払い出しが 2007 年以降に急増しています。APNIC は地域内に、人口が多く経済発展が著しい、中国、インドが含まれているため、IP アドレスの使用が急増しているというのも理解できるところです。現時点での在庫残が 12 ブロックで、残が 5 になると各 RIR に一つずつ払い出しをするということなので、実質の残は 7 で、2011 年の第2四半期には、IANA の在庫が枯渇してしまいます。また、APNIC での枯渇は、2012年第1四半期の見込みです。

2005 2006 2007 2008 2009 2010
払出数 11 10 13 9 8 19
内APNIC 3 3 7 6 4 8
在庫残数 67 57 43 34 26 7

IANA IPv4 Address Space Registry による(2010年は10/17現在 12/4現在に修正)

今後の対応策としては、割り当て済みの IP アドレスの回収等の延命策には限界があり、根本的な解決策としては IPv6 への移行ということになります。特に日本が加入している APNIC では、もともとの割当数が少ないうえに利用が急増していることから最初に IPv4 が不足するリージョンの一つとなると考えられます。

IPv6 への対応はどうなっているかというと、OS は対応済で、一番遅れているのが家庭用のブロードバンドルータだということです。IPv6 家庭用ルータガイドラインの2版でも、まだ未検討項目がたくさんあります。東西NTTのNGNサービスのIPv6 対応が2011年4月から開始されるので、その頃には各 ISP 事業者の具体的な接続方式も決まり IPv6 に対応したブロードバンドルータも出そろうのではないかと思います。

10 年ぐらい前に政府が音頭を取って IPv6 が騒がれた時期がありましたが、結局のところは、IPv4 が枯渇したから移行せざるをえないというのが実態だと思います。IPv4 か IPv6 かは、一般のユーザーにとっては、内部的な問題なのでどちらでもいい問題で、円滑に移行さえできればいいと思います。ただ、自分のように自宅サーバーを立てている場合には、どのように移行していくのか注目をしている必要があります。また、IPv6 によって飛躍的に増大するアドレスの活用を考えていきたいと思っています。

参考ページ

NRO(Number Resource Organization)

IANA(Internet Assigned Numbers Authority)

日本ネットワークインフォメーションセンター

IPv4アドレス枯渇対応タスクフォース

最後に、株式会社インテックシステム研究所が、ブログパーツ「IPv4枯渇時計」を作成しているので参考に貼っておきます。

(2010/12/4 追加) IANA の在庫は、実質2になっており早ければ年内にも枯渇する可能性があります。IPv4枯渇時計でも X-day が3月3日とどんどん近くなってきています。

ActiveWeb の ASP.NET アプリケーションでエラーが発生

2010年10月17日

最近このサイトでエラーがよく発生するようになったので、customErrors mode を Off にすると、以下の図のように Validation of viewstate MAC failed というエラーが発生していました。

activeweb11

このエラーは、以前に紹介した ExpressWeb の注意!と同じで、ActiveWeb も Webファームに移行したようです。

対策については、ルートディレクトリのweb.config ファイルに、<machineKey>タグを以下のように <system.web> タグ内に記述してやります。なお、<machineKey>タグは、http://aspnetresources.com/tools/keycreator.aspx で作成することができます。

<system.web>

<machineKey validationKey="xxxx" decryptionKey="xxxx" validation="SHA1" decryption="AES" />
</system.web>

※補足
ExpressWeb の注意!でもう一つの system.weServer セクションの handlers セクションが削除される問題についても改善できてません。日本の Windows の共用サーバーの利用者が少数なのでというあたりがあるのかなと思います。

「Amazon EC2 で Windows サーバーを構築」のページを作成しました

2010年10月9日

最近 Amazon EC2 をチェックしていました。コスト的にもリーズナブルで、普通の VPS と比較して拡張が容易で必要な時間分だけのコストですむというメリットがあると感じました。そういうことで、Amazon EC2 でWindows サーバーを構築のページを作成しました。今更だとは思ったのですが、構築の手順が自宅サーバーの場合とほとんど同じで今までに作成してきた自宅サーバー用のページが役立つので作成することにしました。

自分の場合は、Intel D510MO で自作したサーバーが気に入っているので当分の間は自宅サーバーでいこうと思っています。自宅サーバーのコストは、Windows Web Server 2008 を購入しても 月額にすると 3千円ぐらいですが、それで EC2 の small インスタンスより処理が早いので、コストパフォーマンスは自宅サーバーの方がいいと思っています。自宅サーバーの問題点は、故障時にどう対応するかということですが、EC2 をバックアップとして活用しようと思っています。今までサーバーは最大利用時に問題なく動作するだけの能力を持ったものを導入していましたが、クラウドの出現によって、時間単位で必要量だけ購入することができるようになったことで、サーバーの有効活用が図れるようになりました。EC2 の最も有効な活用方法は短時間の利用や必要な処理能力が時間によって大きく変動するようなシステムで、それがいつでも自由に利用できることだと思います。

環境構築をした際には、「わずか5分でWindows Serverを準備する(動かす)方法 (Windows Server on Amazon EC2)」、CodeZine の記事の「Amazon EC2でWindows環境を構築しよう ~Amazon EC2/S3環境構築のすべて~」を参考にしました。その時と比較しても、ディスクが EBS になり、AIM の作成がワンクリックでできるようになっているなど、AWS は進化しています。日本に近くデーターセンターが設置されるといううわさがありますが、データーセンターが設置され伝送遅延が解消されるとともに、コンソールが日本語化されれば、さらに使いやすくなると思います。

Intel D510MO サーバーと Amazon EC2 の性能比較

2010年9月18日

自宅サーバーを Intel D510MO + Windows 7 Professional で運用していますが、どの程度の性能があるのかを確かめるため、Amazon EC2 と自宅サーバーのベンチマークをしてみました。使用したソフトウェアは、CrystalMark 2004R3です。比較のために利用した Amazon EC2 のインスタンスは、Standard の Small Instance で、使用した OS は、Windows Server 2008 SP2 です。また、自宅サーバーのスペックは、以下のとおりです。

  • マザーボード(CPUを含む):Intel マザーボード D510MO
  • ケース:AOpen Mini-ITXケース S110 BLACK
  • メモリー:DDR2 800 2GB
  • HDD:2.5インチ SATA 250GB HTS545025B9A300
  • ファン:ainex CF-60SS
  • OS:Microsoft Windows 7 Professional 64 ビット DSP版
    ベンチマークの結果は、以下のとおりで、ALU(四則演算)では、自宅サーバーの方が2倍早くなっていますが、HDD では半分程度の性能で、トータルではほぼ同じという結果になっています。HDD については、特に Randam Read と Randam Write が遅いという結果になりましたが、HDD に 2.5 インチの回転数 5400rpm のものを使用しているのが影響していると思われ、3.5 インチで高速な HDD を使用すれば、もう少しは早くなると思います。こうしてみると、ATOM D510 は、あまり熱と騒音に悩まされることなく、Amazon EC2 の small と同等の性能があることがわかりました。Amazon EC2 も実際に使ってみて使えるサービスだと実感できたので、これから時々触ってみようと思っています。
自宅サーバー Amazon EC2 Small Instance

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Windows VPS レンタルサーバーの使い道

2010年9月16日

Windows VPS で google を検索していて気がついたのですが、Windows VPS が FX(外国為替証拠金取引)ユーザーに大人気のようです。FX ユーザーは、Windows VPS で MetaTrader4 等のFX自動売買用ソフトを使って 24時間取引をしているそうです。確かに Windows VPS だとリモートデスクトップの機能を使えば、デスクトップパソコンと同じように操作することができます。それに、Linux VPS ではだめで Windows VPS でなければ動作させることができません。FX ユーザに Windows VPS が人気というのも理解できるところです。

日本では、Windows サーバーのレンタルには人気がないようで、お名前ドット.com では、Windows サーバーのレンタルはしていないのですが、Windowsデスクトップといって、Winodws Server 2008 R2 のデスクトップ環境を自由にリモート操作できるサービスを提供しています。

利用目的は何であれ Windows VPS が普及し価格が低下してきているのは、Windows サーバーの普及にはいいことだと思っています。